N言語のそのままで

琴線に触れたことをちょっとだけ考察入れながら書き起こします。生業はシステムエンジニアでボランティアでカウンセラー活動しています。ベースは心理学、現象学です。

弱者の周辺にいるあなたも、尊重の対象なんだよ-感想:HUGっと!プリキュア第35話

HUGっと!はいいですね、本当に。

めちゃくちゃ真面目に正面から問題に向き合ってるのが好きです。


さて、35話に出てきたあやちゃん、現代っぽいキャラ造形だな、と思いました。

お母さんに気を遣って自分を抑えこんでいるところ、

無理が生じていてもいい子でいようとするところ。

『迷惑をかけてはいけない』と言われて育つ今時の子だな、と感じます。

迷惑の度合いは程度問題だし、その後ちゃんと気持ちよくフォローできれば

むしろ人間関係が深まるきっかけになるのにな・・・といつも私は思います。

 


もう1つ別観点から。

35話はタイトルに「命の輝き」とあるので、生まれてくる子にクローズアップするのかと思いきや、

赤ちゃんが生まれることによってお姉ちゃんになる子の成長の輝きを描いた回でした。


当人だけでなく兄弟、その周辺に焦点をあわせるという取り組みは

全ての人を尊重し、大切な一人として扱う、という人間尊重の観点からも語れるかな、と思います。

一番の弱者(この回では生まれてくる赤ちゃんとそのお母さん)だけでなく、

弱者の周辺で見落とされがちな人(赤ちゃんのきょうだい)も、支援やケアの対象になりうるのだと。

いのちが等しく大切であるという思いをその背景に感じました。


プリキュアを見ているご家庭の中にもきっとこれから赤ちゃんが生まれる同じ状況の方が少なくないと思います。

お姉ちゃんやお兄ちゃんになる子も、もちろんお父さんもお母さんも、みんな大切な一人であり

家族で、地域で、社会で、元気かな?と気にかけられる一人であってほしいと願います。

 


きょうだいの話でいくと、先日のニュースで『きょうだいさんのための本』が紹介されていました。www.nhk.or.jp


病気や障がいのあるのきょうだいをもつ健康・健常な子が、

知らず知らずのうちにさみしい思いをしているかもしれない・・・

そんなきょうだいさんに寄り添った本です。

提供しておられるのはこちらのNPOのホームページです。

 きょうだいさんのための本-しぶたねのたね


このきょうだいさんの本の根底にある理念、

ひとりひとりが大切な一人なのだということ、

もっと社会に浸透していってほしいなと思っています。