N言語のそのままで

琴線に触れたことをちょっとだけ考察入れながら書き起こします。生業はシステムエンジニアでボランティアでカウンセラー活動しています。ベースは心理学、現象学です。

ひとりじゃない。一緒に。あなたの未来を抱きしめて・・・!-感想:HUGっと!プリキュア第48話

HUGっと!のクライマックスのメッセージ、

それは野乃はなちゃんが見つけた存在理由そのものでした。

全ての人に、一緒にいるよと手を取って、力強く勇気付ける、それが応援であると。


私には何も無いと思ってた。

何でプリキュアになれたんだろうって・・・。

けど、違った。

(略)

はぐたんが来てくれて、大勢の人と出会えた。

すごい人ばっかりだなって。

けど、そんな人も迷いながら生きている。

(略)

そうだね、生きるって苦しい。思い通りにならない。

めちょっくなこと、いっぱいある。

でも、だから、私は応援したい。

フレ、フレ、その気持ち。一人じゃないって抱きしめたい・・・!

(HUGっと!プリキュア第48話より)


はなちゃんはいじめ、転校と苦しい経験をして、それでも

応援するということを自分の価値として見出しています。

ただの天真爛漫ではない、弱さを知っているからこそ、真実味が胸に迫ってくるのです。


生きるって苦しい、とはなちゃんは確かに言い切っています。

辛いこと、挫折、人生の敗北に等しいこと、それらは決してなくならない。

でも、それでも、未来を信じ、未来を抱きしめて生きていくのだと。

 


全ての人、そこには再起する人ももちろん含まれます。

一筋の光のような未来を信じると口にするかつての敵幹部たち、

迷い、夢破れた大人たちも彼女は確かに応援してくれるのです。

世界を永遠の中に閉じ込めようとした元凶たるジョージ・クライに対してすら彼の未来を願うのです。

そこに美しい朝日が昇ってくることも必ずあるはずだ、と。

 


今このHUGっと!プリキュアを見ている子供たちもきっと

つらい状況に追い込まれたり、自分をみじめに感じることがきっとあるでしょう。


そんなときも、心の中にいるキュアエールたち、HUGっと!プリキュアが応援してくれるのです。

フレ、フレ、きっと一人じゃない。希望を、未来を信じて抱きしめて・・!と。

エンディングの歌詞でも歌われていますよね、そばにいるよ、と。

 


経済・技術の激しい変化によって、先行きの不透明さを増す社会の中へこどもたちは飛び立っていきます。

先が分からないから不安に駆られるでしょう。

HUGっとプリキュアはその不安の中で生きていく彼ら彼女らに対するエールなのです。

先が見えないからこそ、誰かと手を取り合って、未来を信じて生きていってほしいという。


このエールが大人になってからも心の中でひとりひとりを支えていくはずです。

ひとりひとりを、あなたを、野乃はなちゃんは応援し続けてくれているのです。